愛され作戦

駒場小劇場
1998/03/25-29

回顧レビュー

モテたい。否、モテてぇ。
男たちはそう思った。心の底からそう思った。
でも、モテない。
くそう。なぜだ。なぜモテないんだろう。
答えは簡単。

この惑星は、モテる半球とモテない半球に分かれているから。

もてない半球に住む男たちは、全員七三分けだ。
モテるわけがない。
そんなモテない彼らが一つの決意をした。
よし、モテる半球へ行こう…
そんなお話だ。

こんな大雑把な設定だが
芝居は異常に入り組んでいた。
内容もそうだが、舞台が八つに分かれていたことも大きい。八つ…。
在りし日の駒場小劇場の全面を使って、あちこちが舞台になっていた。
高かったり、低かったり、うねってたり、よじれてたり。
そしてあちこちで同時にお芝居。
あちこちでボケて、あちこちでつっこむ。
こっちは静かに芝居してるのに、あっちはハイテンション。
こっちは愛を語っているのに、あっちは下ネタ。
こりゃ大変だ。

お客サンも大変だ。
八つの舞台に少しずつ設けられた客席。狭いし。どこ見たらいいか分からなくなる。
役者は役者で
目の前のお客サンが、違うブロックの芝居に目がいっているのをみると萎える。
想像以上に萎える。
なんだよ。こっち見ろよ。
俺のボケを見てくれよ。
俺のつっこみに心躍らせてくれよ。
俺に愛を注いでくれよ。

傲慢になる役者。
困惑する観客。
こりゃ大変だ。

最近、時事ネタ集団と評されて少々困惑気味の単品開発だが
もともと下ネタはやってなかった。
しかし、この回は堰を切ったように下ネタ。
愛がテーマだけに、チンコ乱舞。
うわ。
恋愛爆弾。
乳首から米(ちょうど三合)。
淫書道。
チンコでっかくなるマシーン。
うわ。

それにしても思い起こされるのは
ダンボール集めである。
八つの舞台は、八人の舞台美術さんに頼んで作られた。
それぞれに共通するのはダンボールを用いること。
ということで、
大量のダンボールが必要になる。
もう、あり得ないくらいのダンボールが必要になる。
そこで
ダンボール見たらもらって来い。
ダンボール見たらパクって来い。
という指令が下された。

来る日も来る日もダンボール。
毎日汚い格好で渋谷をふらついては
ダンボールを集めるという
危ない集団になっていた。
あまりにダンボール集めに慣れすぎたため、
その後しばらくはダンボール見ると、
つい「これもらっていいですか」と声をかけてしまう。
なんか、習性。

この回は駒場でのプロデュース公演ということで、
役者がたくさん。スタッフもたくさん。
みなさまお世話になりました。


*お気に入り* 「もどってこーい」と叫ぶ(あり得ない避妊法)

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